【アークウィンド竜槍戦闘術】
(ユランアウルク聖竜国)- 入門条件
- 50名誉点
ユランアウルク聖竜国において、エリズメイル率いる魔物たちに対抗するため体系化された、槍使いの流派です。
エリズメイルが反旗を翻した後、前線に立つ者たちは狂暴化したドラゴンや、敵として相まみえることの少なかった大型の幻獣や動植物を相手取る必要が出てきました。そこで、竜騎士隊の1人であったアベル・アークウィンドは、味方陣営の幻獣たちの協力を得て戦法の研究を試みます。
まず最初に行ったのは、武器の選定です。幻獣たちの硬い鱗や皮膚は、並大抵の剣では貫くことができません。体躯の差のある相手であれば一定のリーチがあることも望ましく、また兵士たちがある程度扱い慣れているのが重要でした。そこで提案されたのが、〈スピア〉です。
長いリーチを持つ〈スピア〉で、鱗の隙間や喉元、腹などの脆い部分を正確にとらえ、一度の刺突で致命傷を与える……白兵で大型の敵と対峙した場合、そうした戦い方が効率的であると結論づけられます。研究を重ねていくうちに、敵の突進や体重移動にあわせて槍の穂先を『置く』ように向けることで、防御をおろそかにしつつも敵の重量を逆手に取り、大きなダメージとする技が磨きあげられていきました。
〈スピア〉を主軸に置いたこの戦闘術は、もうひとつ、アベルによって独自の戦闘技術が開発されました。俊敏な動きを得意としていたアベルは、敵に走り込むと同時に、槍を地面に突き立てた反動で棒高跳びのように飛び上がりつつ、敵の頭上から攻撃することを得意としていました。これはおもに敵との距離があるときにしか使用できないものの、破壊力を高めたり、飛行する敵の虚を突くことができたのです。
アベルはみずから前線に立ち、実戦でこれらの技や動きを試し、帰還しては問題点や改善点を弟子や幻獣たちと話し合いました。戦いが膠着した後は訓練所で後進の育成に励んでいましたが、魔物の襲撃の報告を受けたさいには、率先してどんな戦場にも向かって行ったといいます。
アベルはすでにこの世を去りましたが、晩年まで現役の戦士であったことから彼の雄姿を知る者は多く、訓練場の一角には銅像も建てられています。"聖竜王"ユランヴァーズもアベルとは酒飲み仲間であったらしく、ドラゴン族を手にかけることへの罪悪感や戦場の虚しさなどを、よく愚痴りあっていたようです。この国の礎となった英雄のひとりであることは疑う余地もなく、ユランアウルクの子供たちや兵士たちは、アベルを目指して槍の修行から入る者も多くいます。
現在は聖竜国内において、アベルの弟子たちによって道場などが開かれ、その技が継承されています。国の兵士たちも少なからず【アークウィンド竜槍戦闘術】をものにしており、教えを請うのに困ることはないでしょう。
流派装備
この流派には、頑丈ながらも取り回しのいい長槍〈ドラグーンスピア〉〈バハムートスピア〉が伝わっています。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
ドラグーンスピア![]() | 12 | 〈スピア〉A | 11,700 +30名誉点 | 2H時軽業・跳躍判定+1、【プランジ】時のダメージ+3 |
バハムートスピア![]() | 12 | 〈スピア〉S | 22,800 +50名誉点 | 2H時軽業・跳躍判定+2、【プランジ】時のダメージ+5 |
秘伝
《プランジ》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 常時型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈スピア〉
- 使用
- -
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- -
- 概要
- 対象の飛行ボーナスを-1する。通常移動時にダメージ+「敏捷度ボーナス-2」(【武器習熟A/スピア】習得時)
- 効果
槍を地面に突き立てたり、障害物などを使って跳躍し、三次元的に攻撃を行います。
自身が地に足をつけて5m以上の通常移動を行った手番に(飛行して移動したり、騎獣に騎乗して移動したりしていてはなりません。移動後の状態は問いません)、〈スピア〉による近接攻撃を行うさい、対象が「[常]飛行」をはじめとした空を飛んでいることによるボーナスを受けている場合、その増加量が「-1」されます(飛行していても判定にボーナスを受けていない場合、効果はありません)。
また、秘伝習得者が《武器習熟A/スピア》を習得している場合は、さらに最初の1回のみ、近接攻撃のダメージが+「自身の敏捷度ボーナス-2」点されます。
《ドラグーンスラストⅠ/ドラグーンスラストⅡ/ドラグーンスラストⅢ》
- 必要名誉点
- 20/30/50
- タイプ
- 《全力攻撃Ⅰ》/《全力攻撃Ⅱ》/《全力攻撃Ⅲ》変化型
- 前提
- なし/《ドラグーンスラストⅠ》/《ドラグーンスラストⅡ》
- 限定条件
- 〈スピア〉
- 使用
- ファイター技能orフェンサー技能orバトルダンサー技能/ファイター技能orバトルダンサー技能/ファイター技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 回避力ー1、防護点-2
- 概要
- ダメージ+4/+12/+20、部位数が多いとダメージ上昇
- 効果
槍に力を溜め、敵の自重を利用して貫きます。
宣言を行った近接攻撃が命中した場合、ダメージを「+4」点します。さらに、対象が複数の部位を持つ場合、1を超える部位数1つにつき、ダメージが+1点されます(たとえば4部位の魔物に対しては+4+3で合計+7点)。リスクとして、自身の回避力判定の達成値に-1のペナルティ修正を受け、自身の防護点が-2点されます。
《ドラグーンスラストⅡ》は、与えるダメージが「+12」点となり、《ドラグーンスラストⅢ》は、「+20」点となります。対象の部位数によるダメージ増加量はそのままです。
《スケイルピアッサーⅠ/スケイルピアッサーⅡ/スケイルピアッサーⅢ》
- 必要名誉点
- 20/30/50
- タイプ
- 《必殺攻撃Ⅰ》/《必殺攻撃Ⅱ》/《必殺攻撃Ⅲ》変化型
- 前提
- なし/《スケイルピアッサーⅠ》/《スケイルピアッサーⅡ》
- 限定条件
- 〈スピア〉
- 使用
- -/-/フェンサー技能orバトルダンサー技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 命中力-1、回避力ー1/±0、防護点-2
- 概要
- 威力表使用時の出目+1、部位数が多いとダメージ上昇
- 効果
敵の防護の脆い部分を見極め、狙いすまして突き崩します。
近接攻撃を行うときに宣言し、その1回に有効です。宣言を行った攻撃が命中した場合、威力でダメージを決定する際に、出目を+1することができます。さらに、対象が複数の部位を持つ場合、1を超える部位数1つにつき、ダメージが+1点されます(たとえば4部位の魔物に対しては+3点)。
リスクとして、自身の命中力判定と回避力判定の達成値に-1のペナルティ修正を受け、自身の防護点が-2点されます。
《スケイルピアッサーⅡ》では、回避力判定のリスクがなくなり、《スケイルピアッサーⅢ》では、さらに、対象がもつクリティカル無効系やクリティカル値悪化系の能力をすべて無視できます。