父と母、兄と歳が10以上離れた妹の5人家族

ウルシラ地方北部スフバール聖鉄鎖公国のビルズの下級貴族の次男
階級は男爵

武功や血筋で国に認められた貴族ではなく、農産業で国に功績を認められた『ガトー家』
その次男に生まれた『スネイル』は父や母、そして真面目な兄の背中を見て育った。
しかし貴族での会席では父は上級貴族に媚びへつらい、賄賂として産業で認められた菓子を送っており
裏では『菓子貴族』などと笑われていた。
スネイルはそんな父を情けないと思うようになり、反抗期に突入する頃には父を見下していた
しかしそんなスネイルにも認める人物が二人いた、それは兄『アルベルト』と上級貴族である『ブランゲイル』だ

生意気に育った少年期を過ごした後、青年時代にもなれば貴族としての振舞を学ぶのだが半ば無理やり兄と父に
洋菓子の作り方を仕込まれる、その際母にもしっかり身の回りは綺麗にしなさいときつく言われ、無事綺麗好きになった
(潔癖症ではない)

そんな青年時代を終えた後、家には何も言わず旅に出る
目的は名声を手に入れ武勲で功績を上げいままで『菓子貴族』と後ろ指を指してきた貴族を見返すもとい
掌握する野望と、実家である『ガトー家』すら乗っ取る算段なのだ

『ガトー家』の長男、長い白髪を後ろで束ねた細マッチョな男性
領地の農家を手伝いながら『ガトー家』の経理の手伝いをしている。
健全な魂は、堅実な肉体と精神に宿ると言い聞かせ趣味として筋肉トレーニングをしている。
また魔動機の整備なども勉強しており、魔動機を農業畜産への貢献にならないかを模索している

父と違い彼は昔からの技術ではなく革新的な技術を取り入れる事を良しとし
目上に貴族に対しても対等に近い立場での話し合いをする程度には賢い
そんな兄の立ち振る舞いにスネイルはしたたかさを学んだ。

少年時代、貴族との会席で『菓子貴族』と笑い指を指してきた同年代(もちろん男のみ)をボコボコにしていた中
その様子を偉そうに(スネイル視点)でみたいた『ブランゲイル』に半ば因縁をつけ喧嘩をふっかけるもまったく歯が立たず
あしらわれる、一矢報いため捨て身で頭突きを与えるもやはりこれも相手のが上で痛みで失神する『スネイル』
起きた時、父に叱られる、「お前が喧嘩を売った相手は上級貴族」なのだと。
別段家の事などどうでもいいと考えていた『スネイル』は半ばヤケを起こしていた
しかし数日たっても上級貴族からの裁きなどはなかった。
後日、また逢った時に『ブランゲイル』に問い詰めたら「誰だお前？」と帰ってきた…
乾いた笑いが出た、彼にとっては自分など眼中にないようだ…
最初は下級貴族を見下しているのだと思っていたが、どうやら誰に対してもそんな感じらしく
まるで今いる場所を満足に感じていない風だった、スネイルはそう感じた
彼に対して憶えられていなかったことに対する怒りよりも彼に興味が湧いた。
自分よりも強くそして今いる地位や環境に満足しない彼の底知れぬモノに魅力を感じ
いつか彼に名前を刻み込んでやると幼いながらにして目標の一つとした