潮音のタップリング
- 知名度
- 19
- 形状
- 螺鈿細工が施された美しいブレスレットで、リンクシェルの貝殻を繊細に組み込んで作られています。
淡い青緑の光沢に加え、貝殻が刻まれた波模様が螺鈿の煌めきと共に光り、装着者の手元に海の静寂と神秘を映し出します。
- カテゴリ
- 冒険道具類
- 製作時期
- 現在
- 概要
- 潮音のタップリングは、リンクシェルの殻から作られた螺鈿細工のブレスレットで、
対となるブレスレットの片方に衝撃が加わると、
もう一方にも人肌の温かさを伴った微かな振動が伝わります。
互いに身に着けることで相手の無事を感じられるため、
特に冒険者や旅人が大切な人に贈る品として親しまれ、
「この命果てようとも貴方を護る」という意味を込めて他者へ贈られることもあります。
- 効果
-
潮音のタップリングを装着している状態で、もう一方のブレスレットに振動や衝撃が加わると、
ほんのりと温かい感触が伝わり、互いの存在を確かめ合えます。
直接的な戦闘や魔法への影響はありませんが、精神的な安らぎと絆を実感できる効果があります。
由来・逸話
ハーヴェス近郊に生息していたリンクシェルはながらく絶滅したとされていました。
その理由は魔導機文明時代末期に発生した大破局にあります。
この大破局では、ハーヴェス近郊に蛮族や魔神が襲来し、地域一帯で激しい戦闘が繰り広げられました。
リンクシェルが生息していた海域も戦火の影響を受け、
その美しい貝は壊滅的な打撃を受けたのです。
平地地域には、かつて国が存在していた痕跡が残されていますが、
そのほとんどは蛮族や魔神によって根絶やしにされたといっても過言ではありません。
戦乱によって生態系は大きく乱れ、リンクシェルもその犠牲となり、
長らく伝説の貝として語り継がれることになりました。
しかし近年、厳しい冬の海が広がるハーヴェス近郊でリンクシェルが再び発見されるという驚きの報告があり、人々の関心を集めています。
その希少性が再び注目され、リンクシェルを用いた加工品も少数ながら市場に流通するようになりました。
特に「潮音のタップリング」は、螺鈿細工によって美しく飾られたブレスレットとして人気を博しています。
古代から「遠く離れた者同士が互いを守り合う」象徴として語り継がれてきたこの装飾品は、
ペアで持つことで片方に衝撃が加わるともう一方に温かい感触が伝わり、
相手の無事を感じ取れる特性を持っています。
このブレスレットは、戦場へ向かう者たちが家族や恋人に贈り、
遠く離れても生きている証を伝え合ったと伝えられています。
「この命果てようとも貴方を護る」という願いが込められた潮音のタップリングは、
現在でも大切な人への贈り物として深い絆を結ぶ象徴的な存在です。
壊滅の傷跡が残る土地に息づく希望の証として、
今もなおその美しい輝きは人々の心に安らぎと温もりを届けています。