大仰な仕草の挨拶と共に、良く張る高い声が響き渡る。
「『鉄道劇団白鳥座・分座アルビレオ組長の長女、私はフェルマータ・オリオール♪』」
「『弟のフォルティッシモ・オリオールと、私達は新たな運命を紡ぐべくこのラゴニアへ♪』」
くるりと一回りし、胸に手を置き利き手を皆に向けながらポーズを取ると……先程より低い男性を思わせる声を張り上げる。
「『劇団の舞台人でもあるけれども……私は戦士の娘、英雄の娘。 盾と武器を取っていざ、戦いの地へ行かん!!』」
「『さあ、僕達の冒険が!! 今始まるのだとも!!』」
大陸を巡業する大型劇団「鉄道劇団白鳥座」の幹部の子として生まれ、舞台人として与えられ求められ舞台を降りたティエンスの少女。 16歳。
弟以上に芝居がかった口ぶりと良く変わりながらも良く響く張りのある声、色々とやってくるかもしれません。
データとしては、尻尾を使ったりするちょっと変わった回避型ファイター。 どんな戦闘をするかは今後次第。
PLはCollared。 何度めかもしれぬ女性と、いつもどおりの一癖を加えて。 よろしくお願いしましょう！

　大型魔動機で大陸中を巡業する歌劇団『鉄道劇団白鳥座』の分座【アルビレオ組】属、組長グランデュオ･オリオールとその夫『魔動天使ジャッジ』の間に生まれた、ティエンスの女性。
　生まれた時から機械と音楽、役者や戦士達に囲まれ、母がそうであるように舞台人として育てられ、父がそうであるように人々へ何かをもたらす天使のように育てられる。
　英雄級の冒険者であった両親のように戦士としての才もあった彼女は、殺陣を始めとして舞台の上での体捌きも磨き上げ、
　求められるがままに舞台人として、歌劇で何かを届けていく存在としてなっていき……ある日突然に舞台を降りた。

　自分は求められた。 だから舞台人を目指し、人々に何かをもたらせるように有り続けた。
　両親は英雄だった。 だから英雄の子として生きて、戦士としての技も磨いた。
　与えられるままに求められるままに、それにただ仮面を被って応え続けてきた。

　アルビレオ組がユーシズ魔導公国に着いて、竜災の地ラゴニアの話を耳にした時、弟はラゴニアに向かうのだという。
　何か張り切っているようだが、弟が行くならば自分も行く流れにした方が良いのだろう。 だから応えた。

　貴族であった母と機械のような父、肯定的で否定を投げかけない二人に与えられ続け、何の疑問も抱くことはなかった。
　家政婦やスタッフ達との関わりもそうだった。 与えられて求められて、それに仮面をつけてただ応えてきた。
　舞台の上に立つ為に色々な事を学んだ。 学んで仮面に加えていった。 応じられるから応じてきた。
　明るく元気に振る舞うと周りの反応が良く覚えが目出度い。 自分が主役であるように明るく振る舞ってみよう。
　成人年齢に至って大人らしくした方が良いようだ。 ならそうしてみよう。
　恋愛や色事等、多くの物語や舞台に取り入れられるソレが、人の心をかき乱すようだ。 なら学んでみよう。

　明るく元気よく景気よく、立て直し中のラゴニアでは毎日が新しく！
　だから冒険者や開拓者として来た人たちも明るく笑って、後ろ向きはノンノンだよ♪
　悪いことがあったなら、少し続くことはあっても必ず良いことがやってくる。
　だから今を生きて、生きている瞬間瞬間を必ず良いことにして生きようよ！
　明日はきっといい天気って、そう思ってみない？