奈落の力を眼に宿した男。
アビスボーンであることは、親しい人間以外には隠している。
両親は共に冒険者で、料理上手なキルヒア神官の父と、狩人の母を持つ。
生まれた時から右目に奈落の呪いを受けており、高い狙撃能力と引き換えに、常にマナを吸収される脱力感に苦しんでいる。
マナ不足は空腹に繋がるようで、戦いの後には食事を摂ることである程度解消している。

父はフトゥールスの呪いを解く方法を探すべく長らく家を空け、その後消息不明と聞かされていた。
しかし死亡したと思っていた父が、かつて自身が生まれた魔域に居るかもしれないと知り、
魔域攻略のためハーヴェスに或る「始まりの短剣亭」へとやって来た。

「さぁて、狩りの時間だ。……俺の眼からは、逃げられねぇぜ」
「くっ……戦いの後は無性に腹が減る……(ﾊﾞﾘﾎﾞﾘ)」
「……親父、幾ら作っても、アンタの作った料理には敵わねぇよ」

経歴表

「親父もお袋も冒険者でな。同じパーティーだったみてぇだ。
　体の弱いお袋に美味いもん食わせるためにグルメアビスへ向かったらしい。
　魔域攻略中にやることやって、身籠って……生まれたのが呪い持ちの俺ってワケさ」

「お袋の実家の田舎へ戻って、両親は俺に掛けられた呪いの解き方を探してたみてーだ。
　お袋が啓示を受けたキルヒア神殿の世話にもなったが……結果は見ての通りさ」

「俺が５つの時、親父は解呪方法を求めて旅に出ちまった。
　暫くは連絡も寄越してきたが、数年前からぱったり連絡が途切れてな……」

冒険に出た理由

「もう死んじまったもんだと諦めてた親父だが、グルメアビスに凄腕の料理人が居るって噂を耳にしてな。
　伝聞だが、親父のことだと直感した俺は、魔域攻略のために田舎からハーヴェスへやって来たってワケさ」

持ち物

「親父を探すって決めた時、お袋が寄越してくれた品だ。
　対になってるネックレスで、プロポーズの時に指輪の代わりに寄越したモノなんだとよ。
　……俺達家族を繋ぐ代物ってワケだ」

「親父が魔域を攻略してる時に記したモンだ。普通じゃお目に掛かれない珍しい食材ばっかだぜ」



「……此処まで読むなんざ、お前さん本当に物好きな奴だな」
「俺は親父を探し、魔域を攻略するために此処まで来た。……食材の魔物が気になるっつーのもホントのとこだがな」
「……もし俺に力を貸してくれるなら、共に魔域を攻略して欲しい。礼は金と……他じゃ喰えない美味い料理でどうだ？」
共に魔域へと向かう